今日の日記

2001年4月3日
彼は『一線置こう。ゆっくり付き合っていけばいいんだから・・・』
そう言った。

答えを出すのは彼ではなく私なのだ。

彼にどんどん惹かれる。

それから彼と毎夜話すことになる。
初めにどうして時間を置かなかったのか。置けなかったのではない。『置きたくなかった』

 行動と裏腹に私は毎日欲望が満たされゆく至福の想いと、得体の知れない不安に心を蝕まれていった。ベッドから起きる気もせず、そのくせ音には過敏に反応し、朝は目覚ましもならないのに何度も目が覚める。

 そうこうするうちに彼から連絡が入る。
 初めて聞いた声。彼の顔は知らない。想像もできない。

 初めて携帯を受けた時、私はベッドの中だった。
普段寝る時はパジャマを着ないで寝るので、その時もそんな状態だった。起きる気になれず、布団の中でぬくぬくと彼を想っていた。昼にかけると言っていたので、昼前にかかってかなり動揺した。でも応対は平然とされている自分が妙に不思議だった。
 
朝から意識の途切れる夜まで延々想うは彼のことばかり。

ふと・・・ 
『この世界は本当にあるのか誰が知っているだろう?』
・・・という声が脳裏をかすめる。

答えは・・・誰も知らない。
それはどんなに考えても私たちには決してわかるはずのないこと。私たちは、ただ自らの存在が存在していると信じることしかできないのである。

・・・もしかすると彼の存在も私にとっては同じではないか。彼がどんな人か、などいう不安は思っても仕方がない。私は彼を、彼の言うことを信じるしかないのではないだろうか。(このことも彼に言ってしまったが)

 そう思うと急に楽になった。

 彼は何度も私に想いをささやいた。 私も受け入れていた。
 彼は私が不安に思うことはみんな解消してくれるヒトだった。そのために彼がどんな思いをしてくれているのかはまだあまり解からないのだけれども。
  
 心がざわめいた。
 理由はよく解からない。今まで通りパニックながら順調だったのに。その夜はどうしてもいられなくなってしまった。
 
 その日、彼が幾度目かの愛をささやいてくれた夜・・・
 彼のことが好きか・・・なんて冗談っぽく聞かれたのは前にもあったこと。その時は返事を返していたのに。今度は返事ができないまま曖昧に誤魔化していた。でも私にとって誤魔化すなんていつものこと。なのに・・・

あれ・・・?

 今日はそろそろ・・・と彼が切り出した時だった。
『心にこんな嵐があるなんて・・・』
漫画のフレーズまんまだった。
私は『おやすみ。先出るね。』といってさっさと出た後初めて涙が出た。
彼に会って、相談して、受け入れてもらって・・・一回も泣いたことなんてなかったのに。

私は何ひとつ自分が理解できなくなってしまった。心はそれぞれ好き放題な向きで歩き出す。大勢の天使と悪魔が喧嘩する。私の中で起こっているはずのことなのに、遠くのことを眺めているような・・・。中にいたとしても私は独り戸惑って止めようもなく独り取り残されている・・・そんな感じだった。

今夜チャットできません。
連絡も、取れません。

答えが出ないかもしれないが1日だけ、それだけ待ってくれと彼にメールした。

これで何が見つかるのだろうか・・・。

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