A Nightmare (TypeA

2001年5月21日
重油の感じ・・・。
黒く、鈍く光り。ぬめり。時が終わってしまったというよりは、時が重く這っているような。
一面あの世界なのです。
・・・全てが重油にまみれた世界。

何か目玉のような画がある大きな壁のような物。
それが女の運命を狂わせた。

ある女(より少女)が
―その少女の髪はあご近く。右腕が二の腕くらいで切れずに折れている。どうやら胎内の胎児を早産の形で堕胎させられ―
左腕を胎児に向かって伸ばし、必死に生きかける胎児に苦しい微笑を・・・。
彼女は我が子に触れれない位置にいるらしい。

胎児もまた重油にまみれ、しかし生きようとしている。カラダは恐ろしく小さく―おそらく手のひらほどしかない。
死であろうそれと懸命に闘っている。
口からは乳白色のどろどろした液体を吐き出している。
・・・もう、死に近いかもしれない。

男が。
雑木林を縫って黒い泉の前へ。
そこで何か言っている。
笑っては、いなかった気がする。
おびえて?
何か予言めいたことを言って?
そのまま、おそらく爆破された。

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